[英国マンチェスターのレン・グラントによるゲストポスト] 私たちは今朝、また新たなテロ攻撃で目を覚ました。マンチェスターのアリーナで22人が死亡してから2週間も経たないうちに、今度はロンドンで7人が死亡した。
私は今日、まだショックを受けている街をスケッチするために、自転車で街に向かうと決めていた。そして今、またショックを受けている。
ラショルムの通りが異常に静かだ。シーシャ・バーやカレー・レストランが建ち並び、庶民の憩いの場となっているこのイスラム教徒が多いエリアは、最近、警察沙汰になっている。しかし、私は立ち止まらない。今朝は街の中心部の雰囲気を感じたいのだ。
警察だらけ。マンチェスター・ユナイテッドの試合、そしてアリアナ・グランデの「ワン・ラブ・マンチェスター」コンサートと、忙しい週末がさらに忙しくなった。自動小銃を持った警察官が街角にいる光景は、衝撃的でもあり、安心感もある。ショッキングなことがほとんどだ。
老若男女が花束を手に聖アンナ広場(ページ上部のスケッチ)へ向かう--シンポジウムの代表者たちは、1年半も前にここでスケッチをしていた--。
悲嘆に暮れる人々を見渡すと、沈痛な雰囲気に包まれる。親は子供にしがみつき、子供もまたしがみつく。見知らぬ人が見知らぬ人を慰める。
観客の反対側にいたパイプ・バンドが、次のような演奏を始めると、静寂は破られた。 アメイジング・グレイス 一人の笛吹き男の演奏が続く 怒って振り返ってはいけないマンチェスターのバンド、オアシスのこの曲は、この2週間の非公式なアンセムとなった。
私は座ってスケッチをし、人々が私の肩越しに見ているのを意識する。いつもなら、都市スケッチについて話したくなる。しかし今日は違う。私は地元紙の記者のインタビューを断った。「絵を描いていたいんです」。
私が遠慮しているにもかかわらず、マンチェスター・スピリットは勝っている:「本当にうまいよ、相棒」と、私の努力に親指を立てて言う若者もいた。
おばあちゃんが、幼い二人の孫娘を悲しげな賛辞からそっと導く。「マクドナルドがあるから、ハッピーミールを食べに行こうか」。
マンチェスター レン・グラント 写真家、作家、スケッチャー。マンチェスター・アーバン・スケッチャーズのメンバーであり、昨年はイザベル・カルモナとシンポジウム・ワークショップの講師を務めた。